もしもごく普通の女性が起業したら・・・
初めてその女性にお会いしたのは、2012年4月、ある勉強会でのことでした。まだ会社員だった私は、自己紹介のとき、いまの会社でもう少し頑張ろうか転職しようかしまいか悩んでいる、とボソッと口にしました(もちろん勉強会は自腹で参加)。そのとたんです。「ブツブツいってないでさっさと独立すればいいんじゃない?」バッサリ斬られてしまいました。独立? いやいや、あり得ない。考えてもない、そんなのぜったい無理。
続けて質問。「そもそもあなたが稼げなくなったら、食べていけない人がいるの?」 雷にうたれたような衝撃! 私は誰かを養っているわけではない、自分の生活費さえ稼げればいいだけ…。気づいたら2ヶ月後には退職。いまでは自宅の一室を事務所にし、株式会社を設立し、社員さんが一人。まさか自分が法人の社長になるなんて、あのとき夢にも思っていなかった。でもいまのほうがダンゼン時間に余裕があるし、密度の濃い仕事ができています。無駄なコンプレックスや将来の漠然とした不安もなくなりました。
あのとき私に「会社やめれば?」とおっしゃったのは、独立系ファイナンシャルプランナーの永田陽子さん。特定の金融商品を売らず、相談業だけで会社を経営されています。さすがお金のプロ、初対面でも一瞬でそろばんをはじいての一言でした。彼女でなければ、私は絶対に起業なんてしなかったと思います。なぜ素直に受け入れられたか? 誤解をおそれずに言えば、彼女はごくごく“普通の女性“だったからです。主婦を経て48歳にして起業、地に足のついた経験値にものすごく説得力を感じました。
このたび縁あって、そんな永田さんの起業から10年の軌跡を一冊の本にまとめさせていただきました。
取材にあたり、いろんなお客様にインタビューにうかがったのですが、やはりお客様の多くが、永田さんのことを私と同じように感じておられました。母親のような視点でヒントをくださる、消費者として感想をもらえる、などなど。まさしく“普通の女性“。このことこそ、永田陽子さんの唯一無二の魅力。ファイナンスのプロの方に限らず、自分がもってもいない商品、家族には勧めない商品を販売する方が多いなか、永田さんは絶対にそんなことはしない。
自分の目で見たこと、耳で聞いたこと、味わったことだけにもとづいてたいせつなお客様と向き合う。今回の編集を通じて、このようなスタイルこそ、小さな会社がめざすべき姿だと強く感じました。
追伸:もしもこちらの本にご興味ありましたら、ご一報くださいませ。
当ブログ読者の方にだけ、特別価格(\1,000)にてお譲りします。
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はたぼう
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