2020年7月読書サークルレポート
きょうは月に一度の読書サークル!
オンラインとオフラインとハイブリッド開催でした
ではでは、さっそく各書紹介まいりまーす
オトナ語の謎。 (新潮文庫) 糸井 重里
「バンザイ」と「バンバンザイ」の違いとは何か。家でも学校でも教わらないが、カイシャのオトナたちが、自由自在に使いこなす不思議で奇怪な言葉の数々。全国津々浦々のオフィスで密かに増殖していた未確認言語を大発見!
オトナはときに「とんでもございません」とへりくだり、ときに「無理は承知」で果敢に攻める。言葉に込めたオトナの意図、意志、謀略を伝授する社会人の新教養。
生命誌とは何か 中村 桂子
私とはなにか、私たちはどこからきてどこへ行くのか――。この根源的な問いにたいし、分析と還元を旗印とする科学、とりわけ「生命科学」は、有効に答えてきただろうか。「生命誌」は、科学によって得られる知識を大切にしながら、生き物すべての歴史と関係を知り、生命の歴史物語を読み取る作業である。博物学や進化論、DNA、ゲノム、クローン技術など、人類の「生命への関心」を歴史的に整理し、科学を文化としてとらえる。
こちらも私の紹介本。地元の高槻にあるJTさんの生命誌研究館で買いました。生きもののン十億年の歴史を図解つきで書いてあって、展示を見学した上で読んだからなんとか読めたかも… 虫とか花とかじっと見るのがわりと好きなんですが、生命体の進化ってほんと神秘的ですよね^貘の耳たぶ 芦沢央
自ら産んだ子を「取り替え」た、繭子。発覚に怯えながらも、息子・航太への愛情が深まる。一方、郁絵は「取り替えられた」子と知らず、息子・璃空を愛情深く育ててきた。それぞれの子が四歳を過ぎた頃、「取り違え」が発覚。元に戻すことを拒む郁絵、沈黙を続ける繭子、そして一心に「母」を慕う幼子たち。切なすぎる「事件」の、慟哭の結末は……。
いつも読み応えのある本をご紹介くださるHさん。産院での赤ちゃん取り違えのはなしですが、母親みずからがわざと… ええ?? それで相手のお母さんは、えええ?? 目が離せないならぬ耳が離せない展開。Hさんの解説は今日も安定のスリル満点で、遊園地で言うとヴァイキングぐらい揺さぶられました。ひぇぇぇぇぇわたしの美しい庭 凪良ゆう
小学生の百音と統理はふたり暮らし。朝になると同じマンションに住む路有が遊びにきて、三人でご飯を食べる。 百音と統理は血がつながっていない。その生活を“変わっている”という人もいるけれど、日々楽しく過ごしている。 三人が住むマンションの屋上。そこには小さな神社があり、統理が管理をしている。 地元の人からは『屋上神社』とか『縁切りさん』と気安く呼ばれていて、断ち物の神さまが祀られている。 悪癖、気鬱となる悪いご縁、すべてを断ち切ってくれるといい、“いろんなもの”が心に絡んでしまった人がやってくるが――
こちらもHさん。自粛期間中でリアル本屋さんに行けなくてネットで注文したそうです。いわゆるカサ高な本なので、ふだんならご縁がない本だそうですが、こんな時期だからこそ出会えたとおっしゃってました。「いびつな形の家族であっても、はたから見えた姿はどうあれ、自分たち自身がどう感じるか? が大事」と筆者は伝えたかったんだと思う、とのことでした。
彼方の友へ 伊吹 有喜
平成の老人施設でまどろむ佐倉波津子に、赤いリボンで結ばれた小さな箱が手渡された。「乙女の友・昭和十三年 新年号附録 長谷川純司 作」。そう印刷された可憐な箱は、70余年の歳月をかけて届けられたものだった。昭和初期から現在へ。雑誌の附録に秘められた想いとは―。
昭和初期の世界観がお好きなKさんの紹介本。昭和初期の雑誌社が舞台です。戦争の気配が増していくなかで、けなげに、始末しつつも楽しむことを忘れずに生きる主人公にときめいたそうです。普段からていねいな暮らしを実践なさっているKさんと共通点が多いからかもしれないと思いました。今日もうまい酒を飲んだ ~とあるバーマンの泡盛修業~
広小路 尚祈
「最高の泡盛を教えて下さい」バーマン阿部のもとに、常連客から難題が舞い込んだ。沖縄出身の祖父の長寿のお祝い「カジマヤー」に贈る泡盛を探しているという。阿部はさっそく沖縄にある酒造所へ飛ぶ。そこには芳醇で奥深く、そして何より飛び切りうまい泡盛の世界が広がっていた!数多の候補の中から、阿部が選んだ究極の泡盛とその飲み方とは? 読めば必ず飲みたくなる大人の「読むツマミ」。
Kさんの紹介本。ラジオで聞いて読んでみたそうです。聞いているだけでほろ酔い気分でした、うふふ。西の魔女が死んだ 梨木 香歩
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。
Sさんの紹介。ご自身の思春期と重ねて読まれた感想を丁寧に語ってくださいました。参加者全員が、読んだことがあると仰ってましたが、Sさんの感想を通して改めていい本だなあ、思春期に読みたい本だなぁと。また、Sさんはやっぱり感性が豊かな方だなあ~と個人的に思いました。(ちなみに私がこの本を読んだときの一番の感想は、「ラベンダーの上にシーツを干すってどんだけラベンダー畑ひろいん?」でした、あれま…)
生きるぼくら 原田マハ
いじめから、ひきこもりとなった二十四歳の麻生人生(あそうじんせい)。頼りだった母が突然いなくなった。残されていたのは、年賀状の束。その中に一枚だけ記憶にある名前があった。「もう一度会えますように。私の命が、あるうちに」マーサばあちゃんから? 人生は四年ぶりに外へ! 祖母のいる蓼科(たてしな)へ向かうと、予想を覆す状況が待っていた──。人の温もりにふれ、米づくりから、大きく人生が変わっていく。
原田マハ作品には珍しく、美術ミステリーではないお話し。でもやっぱりお聞きして、さすがマハさん! という展開でした。表紙がなぜ東山魁夷の絵なのか、そのチョイスもやっぱりさすがマハさん!よるのふくらみ 窪 美澄
同じ商店街で幼なじみとして育ったみひろと、圭祐、裕太の兄弟。圭祐と同棲しているみひろは、長い間セックスがないことに悩み、そんな自分に嫌悪感を抱いていた。みひろに惹かれている弟の裕太は、二人がうまくいっていないことに感づいていたが――。抑えきれない衝動、忘れられない記憶、断ち切れない恋情。交錯する三人の想いと、熱を孕んだ欲望とが溶け合う、究極の恋愛小説。
半分くらいまで一気読みしていて一時停止したままだったが、この会のために最後まで読んだくださったというKちゃん。この本を読んで、同じ事実をそれぞれの立場の解釈で表現する小説が好きと気づいたそうです。どの人も愛おしい存在、ほんとそうですね。
あいすることあいされること 宮西達也
ずるがしこくてきらわれもので、ひとりぼっちのきょうりゅうがいました。おおきくておいしそうなたまごをだいじにかかえていると…。
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回を重ねるごとに味わい深くなっていくこの読書サークル
次回は8月22日土です。ご興味あればどうぞ~
オンライン参加も歓迎です。
先月の読書サークルのようすはこちら
<お仲間大歓迎!>
・和モダン絵手紙教室 第1金曜
・消しゴムはんこ彫り彫り部 第3金曜
・リモート合唱部 第1土曜
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はたぼう
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