工藤尚子さん(牧師・聖書科教師/大阪府枚方市)
2022/04/09
女性のための起業塾(通称はたぼう塾)卒業生インタビュー
枚方市にお住まいの工藤尚子さんをご紹介します。工藤さんは、牧師であり、中高一貫のキリスト教学校の先生です。
「”人を思う心”を育む種まきの仕事がしたい」という思いから選んだ教師の道。聖書科を専門とし、日々教壇に立たれています。
これまで5,000人以上の生徒さんと向き合いながらも、自分は恥ずかしがり屋だとおっしゃる工藤さん。これまでのキャリアと、これからの夢についてお伺いしました。
キリスト教学校の聖書科教員として約15年勤務中。
趣味は宝塚歌劇鑑賞→歌舞伎鑑賞ときて、最近ではBTSの大大大ファン。
昔から教師になりたかったのですか?
そうですね。学校の先生になることは意識していました。小学校の時は、小学校の先生に。中学生の時は、国語や社会の先生になりたいと思っていましたね。で、高校で公民の授業を受けたとき、社会の先生になろうと。「私が政治・経済・社会について伝えていくことで、良き市民を育てることができる。自分一人が考え、私の力ですべてを変えてやろうというのではなく、自ら良い方向に行動する人がより増えるように種まきをすることが、自分にとっての使命」と考えたのをよく覚えています。
社会の先生を目指していたのに、どうして神学部の道を選ばれたのですか?
高3の秋に、神学部から来られた教育実習生の話を直接聞き、気持ちが一変しました。元々は信仰を持っていなかった自分にとって、高1の時に読んだカトリック作家遠藤周作のキリシタンをテーマとした作品が印象深く残っていました。信仰に生きるとはどういうことなのかずっと疑問に思っていたんです。神学部では、信仰を学ぶことをベースに、もともと好きだった日本史や文学的なアプローチもできる事を知り、進路を変えることを急遽決断しました。一度出した志望調査書の内容を変え、担任の先生を困らせたことは、今でも忘れられません。
念願かなっての教員生活、15年続けて来られて、いかがですか?
年間600人近い生徒さんたちと向き合うのはそれはそれは刺激的な日々です。こちらが常に成長させてもらっています。「良心を持った人を育てる」という志を達成できているかはわかりませんが、生徒さんたちからの鋭い質問に感心させられたり、卒業後のご活躍を耳にしたり、「先生のあの言葉が残ってるよ」と言われたりと、教員冥利につきる瞬間がしばしばあります。この仕事は天職だと感じています。
工藤さんが、はたぼう塾に通うようになったきっかけは?
教員は天職ですが「このままでいいのか?」という迷いがあったからです。私立のため転勤もなく、40歳目前で自分の歩んできた道の先が見えない時期がありました。それまでの教員生活の中で、研修や勉強を誰よりも繰り返してきた自負はありましたが、自分の中で完結させてしまっていた疑念が拭えないでいましたね。
悶々とした日々を過ごしていた時、ふと、旧友だった畠中さんに10数年ぶりに連絡をとりました。中高の同級生だった畠中さんが、自分とは全く別の世界で起業されている事を知り、正直驚きました。自営業さんを対象に塾をされているということでしたが、勤め人である自分にもキャリアカウンセリングして欲しいと相談、快く応じてくれたことがすごく嬉しかったですね。
また、パーソナルカラーや着物など、はたぼう主催の楽しいイベントに参加して、知らない世界を一気に広げてもらいました。
大人の浴衣着付けグループレッスン(右から2番目が工藤さん)
私に似合うスタイルブックイベント(左から3番目が工藤さん)
はたぼう塾に半年通い、ご自身の中で新しく気づいた点はありましたか?
どこどこの学校に所属する一教員としてではなく、個人としての自分の価値を自覚することができました。
最初は、”あまり多くの人とは繋がりたくない自分”がいましたが、発信しない限り何も伝わらない事に気づき、塾をきっかけに思い切って発信を始めました。今はnote・Twitter・Instagramで日頃感じたことを自分の名前で発信しています。思いを言語化する、イラストを描くということが自分は好きで得意なんだということをはたぼうと同期の仲間に気づかせてもらいました。
はたぼう塾15期メンバーのみなさん(左が工藤さん)
SNSを始めてから、どんな変化がありましたか?
生徒さんや卒業生さんとそれとなくつながっているのが面白いですね。生徒さんからは、イラストを描いて欲しいというリクエストをもらえました。それまでは普段生徒さんに配布するプリントはネットの素材集から引用していましたが、それ以降自分で描いたイラストに変更しました。ささやかですが、とてもうれしい事です。
工藤尚子さんのInstagram
また最近、雑誌『明日の友』に、エッセイを寄稿しました。note をご覧くださった編集の方からのご依頼でした。貴重な機会をくださった編集部、そしてnoteを始めるきっかけをくれたはたぼうに感謝です。完全な自己満足ですが、北村薫と同じ誌上に名前が載ったのが嬉しいです。
明日の友 257号 春 2022年 05月号 [雑誌] (婦人之友社)
はたぼう塾で印象に残っていることはありますか?
はたぼうと話すと「なんでやらないの?」とよく言われます。はっぱをかける意味ではなく、「なんでやれる能力と環境があるのにやらないんだろう?」と本気で疑問に思うらしいです、こわいわ~。でもおかげさまではたぼう式の”ハードルを下げてとりあえずやる”というスタンスを身に着けられた気がします。
塾の卒業後も、リモートコーラス部や沼会で、ほかの塾生さんと交流できるのもすごく面白いです。大好きなBTSのダンスコピーも始めちゃった! ほんまはたぼう塾は変わった人たちの集まりですね(笑)
今後はどのようなキャリアをイメージされていますか?
5年以内に韓国に1年間の在外研究をしたいです。これまでは、分かりやすい成果や評価にこだわり過ぎていた自分がいました。「職場や子育て、年齢を踏まえると出来ない」という考え方が優先していましたが、はたぼう塾に通ってからは、「直接わかりやすい成果が出なくても、やりたかったらやったらええやん!」という思考回路にかわりました。
ナビ通りに最短ルートを進む必要はない。その時の気分で立ち止まったり、遠回りしたり、車を乗り換えたり、急ぐ必要もないんです。結果的に、息子たちや生徒さんたちに、「40代って楽しそうだな!」と思ってもらえたら嬉しいなと思います。
(取材・文/西原芽ぐみ、編集/畠中陽子)
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工藤ちゃん、インタビューへのご協力ありがとうございました!
生徒会長だった工藤ちゃんは
当時ちょっと手の届かない存在の人でしたが
大人になってこうして交流できて
すごくうれしいです。
これからもよろしくね!
★牧師 聖書科教員 工藤尚子さん★
工藤ちゃんのブログ、めちゃめちゃ濃いです!
1記事読むごとに20分の礼拝に参加したような気持になれます。
ぜひご一読なさってください^^
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