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日本人の美学に合ったお商売の姿って?

      2017/10/23

2015-02-04 17.33.53
父の入院時、無機質な病室に生きた心地をもたらす「花」の価値にめざめ、いけばな教室に通うようになりました。洋風の「アレンジメント教室」でもよかったんですが、さまざま体験教室に顔を出した末、「いけばな教室」を選びました。


「アレンジメント」というのは、お花が満開に近い状態で、短めにぎゅっとコンパクトにまとめます。花びらとカラフルな彩りが主役。一方、いけばなは、ほとんどつぼみの状態で活けます。葉、茎、枝も美しく見せる。ですから

●青々とエネルギーを蓄えているとき
●これから開かんとす、というとき
●まさに満開のとき
●盛りをすぎたとき

あくまで自然を再現し、うつりかわる過程を愛でます。

  *   *   *   *   *

お商売でたいせつなことってなんでしょうか?
日々の販売促進活動では、さまざまなメディアを通して

■精度のいい(と思われる)ターゲットに
■完璧な(と思われる)シナリオを
■絶妙な(と思われる)タイミングで 

伝える。ということを繰り返しますね。ウェブでも紙でも関係なく。

それで、どんな条件を組み合わせて制作費・送料に何万円投資して何十人のレスポンスがあって何万円の売り上げにつながった、うち何万円の利益になった。いくらの投資効果が測れた。ときどき過去最高益を更新したりする。

各種セミナーではそのような成功事例が多数紹介されています。それはそれですばらしいこと!! 
でもちょっとまって・・・お店や企業の最終目的って、なんなのでしょう?

「できるだけ長く存在しつづけること」ではないかと。
過去最高集客、過去最高益を更新することとは別、ですよね。


なのに私たちはあまりにも「最高に満開の瞬間」ばかりに目をやり過ぎなのでは? 
ときどき思います。

●青々とエネルギーを蓄えているとき
●これから開かんとす、というとき
●まさに満開のとき
●盛りをすぎたとき

このうつりかわりをゆるやかに繰り返すこと。満開の瞬間だけばかりを切り取らないこと。
もともと私たち日本人がもっている美学に合うお商売の姿ってこういうことじゃないかなあ。

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はたぼう

販促コピーライター・代表取締役畠通株式会社
畠通株式会社代表取締役社長・販促コピーライター。米国DMA公認ファンダメンタルマーケター。京都市上京区にて印刷会社の営業職を7年経て大阪府高槻市で自営9年目。日本郵便主催第29回全日本DM大賞プログレッシブ賞受賞(2015)・第30回全日本DM大賞銀賞・日本郵便特別賞受賞(2016)・第31回全日本DM大賞入賞(2017)・全日本DM大賞二次審査委員(2020)。同志社大学法学部卒。
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